接客でイライラしてしまった時の対処法
不特定多数のお客様を相手に、サービスを提供する飲食業は常に気を使い続けるお仕事です。
常に忙しい中チームプレーで動く職場は、ちょっとしたことでイライラが生まれてしまいます。
そんなときにどうすればいいのか?考え方や対処法について紹介しています。
こんなことでイライラしてしまう
誰だって忙しいときはイライラしてしまいます。そして飲食店ではランチが終わってほっと一息つく間もなく、またディナータイムへ向けて準備をしなくてはならず、忙しさが慢性化気味。そんな時、こんなことでイライラが始まってしまいます。
お客様にイライラしてしまう
こんなお客様に遭遇するとイラっとしてしまうかもしれません。
- 子どもが騒ぐのを注意しない
- 無理難題を言ってくる
- タメ口、または見下すような口調
「お金を払ってるんだから当然でしょ!」といったクレーマーは、なかなか無くならないものです。中には「サンプルと違う並びで盛られているわよ!」などと、ほぼストレス発散のために理由を探しているのか?と思えるようなクレームもあるようです。
確かにお金はいただくのですが、だからといって他のお客様に迷惑です。スタッフは下僕ではありません。本来なら対等な関係なのですが、対応に不備があると変な風評を流される可能性もあり。何も言えずに終わらせてしまうことも多いでしょう。
最近だと、大人数で予約を入れてドタキャンまたは連絡なしといった人も。もはやイライラを通り越して怒髪天です。
同僚にイライラしてしまう
一緒に働く同僚・スタッフにもイライラすることがあります。
- 部下が指示を聞かない
- 同僚がおしゃべりばかりで動かない
- 店長がわがまま
コンビネーションで動くスタッフ間に意思疎通がうまくいかない人がいると、イライラし通し。きちんとした研修を受けてもらっても、やはり思い通りに動いてくれないスタッフもいて、どう改善すればいいのか困りものです。
指示を聞かない・動かないといったスタッフは、働くという意識が低く、出勤すれば給料がもらえるといた甘えた感覚があると考えられます。わがままな店長は人を支配することで自分の立場を確認したい側面があると考えられます。
どちらの場合も問題を抱えているのは相手で、こちらがあの手この手で言い方を変えても伝わらないのが実情です。それにイライラしている自分も疲れてしまい、結局改善されずに流れてしまうのが現実でしょう。
イライラをどう対処すればいい?
感情は湧いてくるものなので抑えることはできません。でもお仕事なのでひとまずやり過ごす対処法は身に着けておくといいでしょう。
理想の店員になりきる
まるで役者になったかのように、理想の店員を演じ切る、という方法です。身近にそんな人がいると真似しやすいですが、もしいないならドラマや映画など架空の人物でもいいでしょう。
その人の立ち居振る舞いはもちろん、着ている服や言葉遣いなど、できるだけ多くの情報を使ってなりきるのです。
ポイントはクレームを受ける前からなりきること。理想の店員になりきって動いていると、いざクレームが来たときに出てくる言葉や態度は、普段の自分と違ったものであることが多いです。
最初は5~10分程度の短い時間からなりきる練習をします。慣れてきたら次第に時間を伸ばしていって、最終的に「仕事中は理想の店員」でいられると完璧です。他者を演じているときはイライラをリアルに感じることがなくなるので、冷静に対応することが可能になります。
見てくれている味方がいると知る
例えば、無理難題でクレームをつけているお客様の対応をする店員。みんなが見ているのは、怒鳴り散らしているお客様よりも店員の方が多いかもしれません。「理不尽なことで怒られていて可哀そう。」「言い返せばいいのに!」とさまざまな意見があるでしょう。同時に、騒いでいるお客様に対しては
「訳の分からない人だな。」「モンスターカスタマーだ。」と否定的なイメージを持っています。クレームの渦中にいると気づきにくいのですが、ぜひ頭に入れておいてほしいのが「見てくれている人がいる」ということです。まるで観衆のように店員とお客様のやりとりを見ている人たちは、総じて店員の味方なのです。
味方の応援をもらっていると思うと、孤立無援じゃないと感じられるようになります。そして「こんなお客様でもきちんと接客している自分ってすごい!」と自画自賛できるようになる人もいます。
イライラしたときはこうしよう
演じる方法は、もはや「なりきる」を通り越して「自分が理想の店員」そのものになるので、自然とミスが減ってクレームが起きにくくなります。応援をもらう方法はイライラする気持ちを和らげてくれる効果があります。
これらの方法はお客様対応には有効ですが、上司や同僚へのイライラには不足を感じるでしょう。やはり会社・店舗として「意見を言いやすい風通しのいい環境」を作ることが大事です。
この点について、今回取材した「くいもの屋わん」のオーイズミフーズでは社員相談室を設置して、仕事のありとあらゆる悩みについて、いつでも相談に乗ってもらえます。人付き合いが心配な方は、こういったサポートが整っている企業を選ぶと良いでしょう。

