飲食店開業の失敗事例

飲食店業界で開業といえば、成功するよりも失敗するイメージが先行してしまう方もいるのではないでしょうか。こちらのページでは実際に開業して失敗した事例と原因をまとめてお伝えします。

飲食店開業の失敗事例まとめ

初期コストをかけすぎて運転資金が底をついた

もともと別の店舗で飲食店を営んでいたAさんは、2店舗目の出店で思い切って初期コストを奮発することに。駅から徒歩1分、2階建ての物件を改装するだけにとどまらず、国産ワインや食材などの調達にもこだわりぬいたそうです。その結果、1000万円以上の初期コストを費やすことになりました。「立地も良いしすぐに初期投資分をできるだろう」と安易な考えでオープンをむかえたAさん。

オープン当初はお客さんでいっぱいになったそうですが、多くても1日の売上げは20万程度。徐々にお客さんの数も減り、一組しか来店がない日も増えていきました。新しい施策や広告を打つことを思い立っても、初期コストに多額を投じてしまったため運転資金がほとんどありません。現在は少ない資金で、具体的な施策を行うことなく資金繰りに苦労しながら運営を続けているそうです。

お店のコンセプトと地域の客層が合っていない

Bさんは、都心から電車で30分ほどのベッドタウンに居酒屋をオープンしました。居酒屋の近くには、大学や専門学校が点在しており、多くの学生が住んでいます。

しかし、Bさんの居酒屋は少しお洒落な高級志向がコンセプトです。客単価一人当たり4,000~10,000円と学生には中々手が出ない金額。ターゲットを帰宅途中のサラリーマンに絞ったところで、外観店内共におしゃれすぎて男性一人では入りずらい雰囲気になってしいました。店内には個室がないため、女性客にも敬遠されてしまう事態に。結果、どのお客さんからも避けられるお店になってしまったのです。

「お店のコンセプトと地域客層のニーズを間違えてしまった」と落胆するBさん。都心であれば居酒屋は繁盛していたかもしれませんが、地域の客層に合ったコンセプトを考えてターゲットを絞ることの大切さを痛感したそうです。

人件費が運営を圧迫することに

飲食店を開業するにあたって重要な要素の一つが人件費です。Dさんは、居酒屋を開業するためにオープンスタッフを採用。ホールスタッフだけで30名近くいました。それなりに大きい居酒屋だったので、お客さんもたくさん入って、人件費も賄えられると考えていたそうです。

しかし蓋を開けてみると、想定よりも来客数は伸びず…。来客数よりもスタッフの数が多い日があるため、売上げよりも人件費の方がかかってしまいました。来客数が少ないのであれば、シフトに入る人数を減らして調整するのがセオリーですが、Dさんは調整をしなかったそうです。後々、調整するようにして対応したそうですが、意欲を持ってバイトに応募してくれたスタッフに申し訳ない気持ちでいっぱいだと話されていました。

料理人と経営者目線を間違えてしまった

調理師の資格を持つCさんは、ホテルのレストランで長年料理の腕をふるまってきました。「いつか独立して自分のお店を持ちたい!」との思ういがあり、ある程度の資金を貯まった頃に独立して開業することにしました。自分の料理の腕に自信を持っていたBさんは、コンセプトや事業計画をすべて一人で作成。自己資金と金融機関からの借り入れで、飲食店を開業しています。

しかし、想定していたよりもお客さんの入りが悪く、売上げが赤字。生活が安定しない為、結局飲食店を閉店することになってしまいました。Bさんいわく、「事業計画をすべて一人で作成してしまったのが原因」とのこと。通常、飲食店開業を個人で行うには、専門家の相談を受けながらリスクを考えたうえで作成します。料理の腕前も大切ですが、経営者目線で運営できるように開業準備に取り組むことが大切だとBさんは気づいたそうです。

料理の提供時間が遅すぎた

Eさんの居酒屋は、オープン当初多くのお客さんで賑わっていたそうです。アルバイトスタッフ2名とEさんの3名体制でお店を切り盛りしていました。お客さんが2、3組なら同時に来店されても支障がありませんが、4組以上同時に来店されるとキャパオーバーに。お店が混雑すると、最後にオーダーをとったお客さんへ料理を出すのが1時間後になってしまいました。その日は1時間待ってくれたとしても、次の来店にはつながらないでしょう。お店の回転率の悪さが原因で、お客さんが離れてしまった事例になります。

「スタッフの少なさも原因だと思うが、料理を作る効率の悪さも関係している」と語るEさん。揚げ物や炒め物などの時間がかかる料理をしつつ、同時進行でサラダやお通しなどの簡単なものを作らなくてはいけません。「オープン当初からこのようなシミュレーションをやっておくべきだった」とEさんは話されています。

資本資金を持っていることがネックになってしまった

Fさんは、退職金1,000万円を資本金にして、カフェを始めようと決心しました。起業にあたりSNSでも宣言することで周りからの応援メッセージは日に日に増えていったそうです。ただ、退職金で起業をするということはそれなりに資本を持っているということ。その資本金を目当てに、多くの内装業者がFさんのもとに押し寄せてきました。「ここで少しケチって将来の売り上げを半減させるよりも、開業資金を少し頑張って将来の売り上げを2倍にしましょう」と言葉巧みにFさんを翻弄。起業や経営にかんする知識がないFさんは首を縦に振るしかなかったそうです。結局、資本金のほとんどを初期投資費用に回すことになり、オープンを迎えました。

しかし、オープンしても一向にお客さんが来てくれません。原因を調べたところFさんは広告をほとんど行っていないことに気付きました。Fさんのように、資本金を多く持っている方は、お店の内装や備品にこだわりすぎるが故に、運転資金を忘れてしまいがち。そして、事前の下調べもせずに業者の指示通りに動いてしまったのがこのような結果を生んでしまったのでしょう。

料理の腕前を過信しすぎたせいで

学生時代に多くの飲食店でアルバイトを経験し、料理教室の講師も担当してきたGさん。料理の腕前だけでなく、栄養やカロリーに基づいた食材の知識も豊富なので人気の講師でした。そんなGさんは、心機一転自分のお店を持ちたいと思うようになり、自分の力で一から飲食店モデルを構築しようと開業することに。お店のコンセプト、店舗設計、ブランディング、集客、事業計画などの煩雑な業務を一人で行い、飲食店をオープンしました。

オープン当初は来客がありましたが、次第に客足は止まるようになり、気づけば赤字が膨らむ状態に。結局、オープンから2年も経たないうちに資金繰りができなくなり、お店をたたむことになりました。Gさんは、「事業計画やリスクマネジメントなどプロに相談しておけば良かった」と肩を落とします。料理の腕前が一流でも、経営となると全く別物。経営者としての戦略の甘さがこのような失敗に繋がりました。

コンセプトと違うお店を出店してしまった

Hさんは、欧米系の伝統的なワッフルが食べられるカフェをコンセプトに自分の店をオープンしました。当初は、珍しさからたくさんのお客さんが足を運んでくれたそうですが、次第にお客さんの数が減っていったそうです。お客さんに質問したところ、「食べたかったワッフルとは程遠い」「看板にカフェと書かれているからフードメニューもあると思ったけど違って残念」などの意見が複数ありました。結局、その後も売上げは下がるばかりで、オープンから1年でお店をたたむ結果に。

Hさんは「自分の簡単な考えだけで、お店のコンセプトを決めてしまったのが失敗した原因だった」と語っていました。お客さんのニーズや提供する商品の分析ができていないと、お店のコンセプトとはズレたサービスを提供することに。結果、お客さんがお店に抱くイメージと異なるため、満足させることができません。メニューや内装、店名などは簡単に変更することができないため、予め市場やニーズを分析したうえで開業することの大切さを痛感した事例になります。

オーナーの好みが原因で失敗

昔から自分のお店を持つことを目標にしていたIさん。長年の夢がかなって自分好みの飲食店をオープンしました。内装や食器、テーブルなどはIさん好みの海外ブランドで統一。自分の好きなブランドを盛り込んだ店になりましたが、結局お客さんが定着することなく閉店しました。

そもそもIさんと同じブランドが好きなお客さんが訪れることは滅多にありません。せっかく来てくれたお客さんからは「奇抜な店内なので落ち着かない」「食器の形がユニークなので食べづらい」などの指摘がありました。このような事実が相まって、客足が伸びず売上の悪化につながり閉店になったのでしょう。自分の好みを活かすことも大切ですが、お店で過ごすお客さんの居心地を考えなかったために起こった失敗事例です。

自分の実力を過信しすぎた結果…

Jさんは、20代前半から飲食店のバイトと並行して、開業にかんする本を読んだりセミナーに通ったり色々な方法で情報収集を行ってきたそうです。その努力が自信につながり、29歳で串料理の居酒屋を開業しました。資金調達や設備投資を行い経営を続けてきたそうですが、運用資金や人件費が思わぬ落とし穴になったそうです。オープン当初はお客さんがお店に来てくれましたが、客足は減る一方。新しいメニューや施策を行おうにも、初期費用をすべて自己資金から投じたJさんに、運用資金はほとんど残っていません。

加えて、「毎月20万円の給料」を条件に2名のアルバイトスタッフ雇っているため、人件費が運営を圧迫し、毎月苦しい資金繰りになったそうです。結局、黒字になることはなく、10ヶ月ほどで閉店。Jさんは多額の借金が残されてしまいました。

失敗の原因は、自己資金を確保していなかったことと人件費の2つ。自己資金は運営を行う上で最低限確保しておかないといけません。初期投資に全てつかうのではなく金融機関にてローンを組み手元に資金を残しておくのがベストです。運用について詳しい専門家の意見を少しでも聞いていれば失敗を未然に防げたかもしれません。人件費にかんしも、売上げの目安がつかないうちから決めてしまうのは危険な綱渡り。収支計算を行った上で適切な給与や時給を設定することが大切です。

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